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~First Voice~


SDGs、ネイチャーポジティブ、サーキュラーエコノミー、脱炭素。現代社会の抱えるさまざまな課題に最前線で取り組む人々の「リアルな声」を届けるインタビューメディア。

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~First Voice~ Vol.1
「いばたん2024」学生実行委員会

さまざまな問題を抱える日本社会において、真摯に、そして力強く課題に取り組む人たちがいます。難しい言葉ではなく、ありのままの言葉や姿をお届けすることで、少しでも社会が良い方向へ向かってほしい。そんな願いを込めて立ち上げたメディアです。

Vol.1では、2月に開催された「茨城の魅力を探究し発信する高校生コンテスト」、通称「いばたん」の運営の中心を担った茨城大学の小山さんと佐藤さんに、「いばたん2024」を無事に終えた今の心境を、質問形式でインタビューさせていただきました。

Q、自己紹介をお願いします。

(小山さん)

茨城大学人文社会科学部3年の小山咲華です。「茨城の魅力を探究し発信する高校生コンテスト」、通称「いばたん」の学生実行委員を務めております。

いばたんには5年目のいばたん2023から携わり、本年度は主に運営の全体統括を担当し、企画の進行管理や協賛企業との調整、広報活動などを行っています。この活動を通し、高校生が主体的に地域の魅力を発信できる環境を整え、大きな挑戦の場所となることを目指しながら活動しています。

(佐藤さん)

同じく茨城大学人文社会科学部3年の佐藤思乃です。いばたん学生実行委員会を務めております。5年目のいばたんから関わっており、本年度は営業や、映画祭の企画・運営を主に担当しています。この活動を通して地域を盛り上げるとともに、何より高校生がこのイベントをきっかけにして成長してもらいたいという思いで活動をしています。

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茨城大学人文社会科学部3年
小山咲華さん

茨城大学人文社会科学部3年
佐藤思乃さん

Q、いばたんを知ったきっかけは?

(小山さん)

友人が実行委員を務めていたことがきっかけです。いばたんは、茨城県が都道府県魅力度ランキングの低順位に伴い、地域への愛着度も低いことを課題と考え、若者支援と地域創生を促進する目的で2019年に発足しました。もともと地方創生や若者支援に関心があり、地域に貢献できる活動を探していたため、友人の話からいばたんの取り組みに強く惹かれました。高校生が地域に根ざした探究を行い、自らの考えを発表する場があることに共感し、私も運営側として携わりたいと考えました。

(佐藤さん)

きっかけは実行委員長である馬渡先生の授業で、いばたんを紹介されたことです。

私は出身が青森県なのですが、年齢を重ねるにつれて都市部とのギャップや地方の衰退というものを、身をもって感じていました。いばたんは、若者の支援と地方創生を目的としたイベントで、自分が感じていた課題意識と一致するものがあり、興味をもちました。先生と出身地が同じで、単に話してみたかったというのも大きいです。

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TOHOシネマズ水戸内原

Q、携わることになった理由は?

(小山さん)

大学で地域社会の課題について学ぶ中で、「若者が地域と関わる機会を増やすこと」が重要であると感じました。いばたんは、高校生が主体的に地域について考え、企業や自治体とつながる貴重な機会を提供しています。実行委員として、そのような環境づくりに貢献したいと考え、活動に参加しました。

また、いばたんは単なる探究コンテストではなく、多様な人々との交流を生み出す場でもあります。高校生が地域の企業へインタビューを行う中で、高校と地元が繋がる姿を見て、私自身も大きな刺激を受けています。

(佐藤さん)

コロナ禍により満足な高校生活を送れなかったので、同じように悩んでいる高校生の力になりたい、自分も何かに挑戦したいと考えたからです。いばたんは大規模な表彰式や賞金の授与を行っていますし、作品を自治体や企業がPRとして活用しています。このような自治体や企業を含め、県内の大人が高校生の取り組みを本気で応援している姿に感銘を受け、いばたんに関わるようになりました。

 また、いばたんは大きなイベントを運営していく中で、大学生も成長できるプロジェクトです。運営側として活躍している先輩方の姿に憧れをもち、より一層いばたんへの気持ちが強くなりました。

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Q、実行委員を務めて気づいたことは?

(小山さん)​

高校生の発想力の豊かさと、地域をより良くしようとする情熱に気づかされました。彼らは限られた時間の中で、地域を取材し、課題を深く掘り下げ、自分たちの視点で魅力を伝えようと試行錯誤しています。動画制作では企画・撮影・編集をすべて自分たちで行い、チームで意見を交わしながら、一つの作品を作り上げる過程に真剣に取り組んでいます。

高校生の発表を見ていると、私たちもまだ知らなかった茨城の魅力が沢山あることに気づかされます。 若者ならではの視点で地域を掘り下げ、新しい価値を生み出し、地域全体とつながる姿はまさにいばたんの意義そのものだと感じています。

(佐藤さん)

地域を良くしたいという思いを持っている人がたくさんいるということに気が付きました。高校生・大学生が一生懸命取り組むことで、その思いに応え、作品制作のサポートや協賛といった形で応援してくれる大人がたくさんいました。高校生も時間をかけて取材を重ね動画を作り、私たちが知らないような魅力に気づかせてくれます。いばたんは若者の地域との接点を作り、多くの人の、地域に貢献したいという思いを形にできる大きな意義のあるイベントだと強く感じました。

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Q、「いばたん」に今後期待することは?

(小山さん)

来年度いばたん2025のテーマ「&I 広がる世界、つながる未来」のもと、いばたんがさらに多様な人々をつなぐ場となることを期待しています。今年度で6年目となるいばたんですが、一般の方々や地域の企業・自治体の中には、いばたんの存在やその意義を十分に認識していない方もいらっしゃいます。高校生たちが一生懸命に作り上げた作品や、彼らの地域に対する想いが、もっと多くの人に届くようにすることが、今後の大きな課題の一つです。今後は、より多くの方々にいばたんの活動を知っていただき、高校生の取り組みを支え、地域と若者をつなぐ橋渡しの役割をより一層強化していきたいと考えています。

(佐藤さん)

さらに影響力のあるイベントになることを期待しています。いばたんは今年で6年目を迎え、規模も大きくなり、多くの方に応援していただけるイベントに成長し、地域に与える影響も大きなものとなりました。高校生・大学生・企業・自治体といった、幅広い立場の人が接点を持てる場はなかなかないと思います。一方で、一般の方にはまだまだ知られていないイベントだとも感じました。これまでの繋がりを大切にするとともに、改善や変化を重ね、さらに地域に貢献できるイベントになることを願っています。

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最優秀賞受賞の皆さん

いばたん2024 最優秀賞2作品

Q、最後に一言

(小山さん)

いばたんは、高校生にとって地域を深く知り、自らの考えを発信する貴重な学びの場であり、挑戦の機会です。皆様のご支援が、高校生の成長を後押しし、地域の魅力発信や発展へとつながっています。いばたんの公式YouTubeチャンネルでは、実際に高校生が制作したPR動画をご覧いただけます。また、SNSでも最新情報を発信していますので、ぜひこの機会に茨城の知られざる魅力を知っていただければと思います!

(佐藤さん)

興味をもっていただけた方は、ぜひでYouTubeいばたんと検索してみてください。必ず知らなかった茨城の魅力が見つかると思います。多くの方に知っていただけることが、いばたんが、ひいては茨城が盛り上がることに繋がります。いばたんに興味をもっていただき、最後まで読んでいただきありがとうございました!

インタビューを終えて

(小笠原)

「いばたん」というイベントを通じて、地域の魅力を高校生が主体となって発信し、それを大学生が全力でサポートする。この取り組みの奥深さを、今回のインタビューを通じて改めて実感しました。

佐藤さんと小山さん、どちらも異なるきっかけで「いばたん」と出会い、それぞれの想いを持って活動されていますが、共通しているのは「若者が地域と関わることの大切さ」に強く共感し、その環境をより良いものにしたいと考えていることでした。

高校生たちが自ら地域を取材し、考え、発信する姿に感動し、その成長を間近で見守ることができることが実行委員としてのやりがいにつながっているのだと感じました。また、いばたんが単なるコンテストではなく、地域社会の未来を担う若者たちの育成の場でもあることがよく伝わってきました。

一方で、お二人が指摘していたように、まだ「いばたん」の認知度は十分ではないという課題もあります。高校生、大学生、企業、自治体、そして地域の大人たちが一体となって茨城の魅力を発信する。この取り組みがさらに広がり、多くの人々に届くことを願っています。

最後に、真摯にインタビューに答えてくださった小山さん、佐藤さん、ありがとうございました。来年には社会人になるお二人の今後の活躍がとても楽しみです。

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【目標4】質の高い教育をみんなに
 
「高校生や大学生の教育」、「地域資源を探究し発信する力の育成」、「動画制作やプレゼンを通じた学び」など、教育的側面が非常に強調されており、特に若者の探究的・実践的な学びを促進していることから、この目標に深く関係している。

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【目標11】住み続けられるまちづくりを
 
「茨城の魅力を発信し、若者の地域愛を育む」という点で、地域の活性化や住民の定着を目指しており、まさにこの目標に合致している。人口流出の課題に対するアプローチとしても重要。

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【目標17】パートナーシップで目標を達成しよう
 
茨城県、各市町村、民間企業、団体、大学生・高校生などがオール茨城で連携してプロジェクトを推進しているという点で、「多様な主体による協働=パートナーシップ」の好例。

Interviewer Profile

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株式会社ファーストクラス

代表取締役社長

慶應義塾大学SFC研究所 所員

小笠原 慎

大学卒業後、福利厚生アウトソーシング会社に入社。営業職として2003・2004年度優秀賞。2005年に社内ベンチャー制度に応募。責任者として従業員向けインセンティブポイント制度「インセンティブ・カフェ」を事業化。2008年株式会社ファーストクラスを設立。現在はロス削減に取り組む社会貢献型職域販売サービス「クローズドマート」事業を通じて、12の自治体と協定締結。中央省庁を含む約900の企業・団体と共に「買い物=社会貢献」につながる事業に取り組んでいる。2024年3月「内閣府 地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」で神奈川県と共同で優良事例を受賞。2025年1月より「慶應義塾大学SFC研究所 自然共生・循環ビジネスコンソーシアム」を立ち上げ、共同発起人として活動。

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いばたんとは?

コンテストの趣旨

「茨城の魅力を探究し発信する高校生コンテスト」通称「いばたん」は、高校生と大学生の教育と地域貢献を目的としたプロジェクトで、2019年から始まり2024年の今年で6年目を迎えます。茨城県は都道府県のブランド力を評価する都道府県魅力度ランキングで、再び最下位に位置付けられているところですが、それよりも本県が愛着度ランキングで下位に位置している点、見過ごせないものがあります。
現在、日本は過去に前例・先例のない人口急減・少子高齢化社会を迎えつつあり、茨城県も例外ではありません。多くの若者が高校卒業後、就職や進学を機に、県外に流出しています。仮に都内で出身の茨城県のことをたずねられた際、「茨城は何もない」「茨城のことを知らない」と答えるよりも、「雄弁に茨城の魅力を語ってほしい」「若者は地域を語れる存在であってほしい」との想いから「いばたん」がスタートしました。地域や日本を支える次世代のリーダーとなる若者を支える若者の郷土愛をはぐくむ後押しをすることが「いばたん」の目的となっております。
高校生は動画制作を通じて自分の住んでいるまちや地域の魅力を発見し、茨城の魅力を世界に向けて発信することをお願いしています。高校生の作品はYouTubeやいばキラTV 、駅構内のデジタルサイネージなどさまざまな媒体で発信していくとともに、年度末に行われる本選をTOHOシネマズにて映画祭として開催する予定です。高校生にとっては、ローカルとグローバルを融合させたグローカルという視点で、地域資源を発見・深堀りし、効果的なプレゼンを考え学ぶ機会ともなるものと思われます。「いばたん」は、茨城県内の高校、茨城県、市町村、民間企業や団体などオール茨城で、若者を応援することを目指すプロジェクトとなります。 
また、本コンテストは大学生が主体的に企画運営しており、携わる学生にとって大きな教育効果があり、公的機関や民間企業から高い評価をいただいております。

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慶應義塾大学SFC研究所「自然共生・循環ビジネスコンソーシアム」

2025年1月発足。持続可能な社会の実現に向けて、企業、⾃治体、学術機関、NPOなどが連携し、自然共生・循環型の持続可能なビジネスを実現するためのプラットフォーム。環境、社会、ガバナンス(ESG)をビジネスの中⼼に据え、⾰新的な取組を通じて未来を創造することを⽬指します。

URL https://www.firstclass-inc.jp/sfc

株式会社ファーストクラスについて

ロス削減プラットフォームのファーストクラスは、2008年に創業し「明日の普通を創り続ける」の理念のもと、ECサイトの運営、ポイント交換商品 の手配、自治体職員向けカタログギフトの企画事業を展開しています。2019年より日々の買い物が自然と社会貢献となる仕組みとして、社会貢献型職域販売サービス「クローズドマート」を開始。食品ロス等削減に貢献するとともに、福利厚生充実による働きがいの向上、売上の一部を寄附するなど、従業員参加型のSDGsを推進しています。2024年からは慶應義塾大学SFC研究所と「クローズドマート®」を活用したSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)に関する共同研究に取り組んでいます。

URL https://www.firstclass-inc.jp/

<クローズドマートに関するお問合せ先>

株式会社ファーストクラス 東京都渋谷区恵比寿⻄2-3-15 エビスエイトビル8階

MAIL cloma@firstclass-inc.jp
URL https://www.closedmart.com/

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